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オランダってどんな国?特徴を8つの観点から在住者が徹底解説

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オランダってどんな国 海外赴任

2021年9月からオランダに2年間駐在しています。

日本にいる友人に「オランダ住んでるよ」というと、だいたい「オランダってどこだっけ?チューリップが有名だった気がする…他には何があるの?」と聞かれることが多いです。

本記事には、オランダへの移住や留学を考えている人に向けて、①言語、②人柄、③治安、④天気&気温、⑤食べ物、⑥物価、⑦交通、⑧観光の8つの観点からオランダの特徴をまとめました。

ざっくりとオランダの特徴を挙げると、

  • 英語非ネイティブ国の中でトップレベルに英語ができる。
  • 身長の高さが世界一。
  • 自転車大国。
  • 大麻や売春が認可されている自由な国。
  • ヨーロッパの中では比較的治安がいい。
  • 物価は日本より高い(西ヨーロッパは全体的に高い)
  • 食べ物&暮らしは節約重視で質素な印象。
  • 観光名所は、チューリップ、風車。ゴッホ、レンブラント、フェルメールといった画家も有名。

記事でそれぞれ詳しく解説します。あんまり有名ではないものの魅力のあるオランダをぜひ知ってくださいね。

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オランダの概要

オランダは西ヨーロッパに位置し、東はドイツ、南はベルギーに接している国です。首都はオランダの北にあるアムステルダム。

面積は九州と同じくらいの大きさで、人口は九州よりも少し多い程度。宗教に関しては、ざっくりいうと北側はプロテスタント、南側はカトリック教徒が多いですが、無宗教の割合も多いです。

外務省のサイトによると、オランダの宗教の割合は以下の通り。

キリスト教(カトリック20.1%、プロテスタント14.8%)、イスラム教(5.0%)、無宗教(54.1%)、その他(5.9%)(2019年 オランダ中央統計局)
出典元:外務省 オランダ王国基礎データ

色々な国からの移民が多く、差別が少ないことが特徴です。麻薬や売春が合法化されており、自由で寛大な印象を受けます。

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① 言語

オランダの国旗

オランダはオランダ語が母国語です。

ただ、老若男女ほぼ全ての人が英語を話すことができます

オランダで英語を話せない人には出会ったことがありません。地方に行ってもみんな話せました。どこに行っても英語が通じるので、かなりストレスフリーに生活できます。

EF Englishの2021年のレポートによると、英語非ネイティブの112か国中、オランダの英語力はなんと1位!

 順位 国名
1オランダ
2オーストリア
3デンマーク
4シンガポール
5ノルウェー
6ベルギー
7ポルトガル
8スウェーデン
9フィンランド
10クロアチア
出典元:EF Englishから独自に作成

オランダ人の英語に関しては、

  • ほとんどの人が英語ペラペラだが、もちろんネイティブではない。
  • ネイティブほど速くなく、外国語を扱うことに対する理解もあるので、英語が苦手な人でも聞き取りやすい。
  • オランダ語なまりが混ざる人もいる。

留学するならネイティブの英語じゃないと!という人には、物足りなく感じると思います。逆に、英語に苦手意識のある人にとっては良い環境だと感じました。

一方、看板やパッケージ、レストランのメニューはオランダ語表記です。google翻訳のアプリを入れておけば写真で読み込んですぐに訳してくれるので、生活するには問題ありません。

ただし、移住するのであればオランダ語の試験に合格する必要があります。移住しないにしても、オランダ人と仲を深めていくならやはりオランダ語を覚えた方が良いでしょう。

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② 人柄

オランダに住んでいる人は、自由、寛容、おだやかな印象を受けます。

Wikipediaによると、

オランダは世界において、報道の自由、経済的自由、人間開発指数、クオリティ・オブ・ライフの最上位国の一つである。2019年では、世界幸福度報告では世界第5位、一人あたりGDPでは世界第7位、人間開発指数で10位であった。2022年には、積極的平和指数で世界第6位となった。

出典元:Wikipedia

幸福度が高いので、いつも心に余裕があるのかもしれませんね。国によっては愛想という文化が全くないため怒っていなくても怒られているように感じることがありますが、オランダは愛想よくニコニコしてくれることが多いです。

一方で、日本人に比べると緩い部分があります

配達が当日に届かなかったり、重要な連絡が事後に届いたりすることも。ただ、これでもヨーロッパの国の中ではオランダはきっちりしている方だそうです。そもそも日本と同じレベルで丁寧な国はほとんどないので、海外に住むなら緩さに慣れる必要がありますね。

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③ 治安

オランダの街並み

オランダの治安は比較的良いと感じます。

もちろん日本と比べるとスリなどの軽犯罪は多くなるので、最低限以下の対策は必要です。

  • 電車やバスなどで寝ない
  • 盗まれやすそうなところに貴重品を入れない(ズボンの後ろポケットに長財布、リュックのポケットにスマホなど)
  • 荷物を置いたまま席を離れない

また、過去の犯罪事例を知っておくと対策ができます。在オランダ日本大使館のウェブサイトに載っている事例をいくつかあげますので、把握しておいてください。

列車内

  • 犯行グループの1人が、突然コインを床にばらまいたり、ホーム側から客車の窓をノックしたり、執拗に話しかけたりするなどして注意をそらしている隙に、グループの一味が、傍らに置かれた被害者の荷物を全て持ち去り、気づかれないうちに車外に逃走する。
  • 網棚や荷物置き場等死角となる場所に、貴重品の入ったバッグ等の荷物を不用意に置いたまま、居眠りをしたり、車窓の景色を眺めている隙に、何者かが荷物ごと持ち去る。
  • 犯行グループが、乗降口で混雑を装い、標的とする人物をブロックし、身動きが取れないようにした上で、被害者の背広の内ポケットやズボンの尻ポケット、肩掛けカバン、小型リュック等から貴重品を抜き盗る。

主要都市の大規模な駅

  • 簡易売店やキヨスク等で、飲物やスナック類を購入している隙に、何者かが、スーツケース等の脇に不用意に置かれた貴重品入りの荷物を持ち去る。

出典元:在オランダ日本大使館

この他にも在オランダ日本大使館のページに事例がたくさん載っているので、よく読んでおきましょう。

さらに、オランダに住んでいると他のヨーロッパの国へ旅行や出張する機会があります。フランスやイタリア、スペインはスリに遭遇する確率が高く、集団的・計画的なスリもいるので、必ずスリ対策の装備をしていきましょう。

このセキュリティポーチは服の下にも隠せるタイプです。メインポケットにはスキミング(クレジットカードなどの磁気情報を盗み取ること)防止機能もついています。自分の身は自分でしっかり守りましょう。

また、オランダにある「Coffee Shop」という名前の店は、大麻を取り扱っているお店です。オランダでは大麻は認可されているので、家の近くにCoffee Shopがあっても特に危険を感じることはありませんが、うっかりお店に入ってしまわないように気を付けておきましょう。

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④ 天気・気温

風車

オランダの天気と気温については、

夏の時期
日本ほど暑くならず、一般家庭にはエアコンがないことが多い。日照時間が長い(夏至だと日の出5時半ー日の入22時)。
冬の時期
雨か曇りの日が多く、日照時間が短い(冬至だと日の出8時半ー日の入16時半)。雪はあまり降らず、気温は日本の冬よりやや寒い程度。

地球の歩き方によると、以下のように東京よりアムステルダムの方が平均気温が低いことが分かります。

アムステルダムと東京の気温と降水量出典元:地球の歩き方

降水量は年間を通して東京よりも少ないか同じ程度のようです。オランダの11月~2月あたりは毎日雨か曇りなので、体感としては冬の間は日本よりだいぶ天気が悪いと感じます。日照時間が短く鬱になりやすいため、気分転換の術やビタミンDの摂取が必要です。

⑤ 食べ物

ストロープワッフル

オランダの食べ物として有名なものはこちら。

・ストロープワッフル
・クロケット
・エルテンスープ
・ハーリング
・キベリング

上記のようにオランダ名物料理はありますが、オランダ人はあまり食べ物にこだわらないため、美味しいものは少ないと感じます。

・料理の準備に時間をかけない。
・食べるのにも時間をかけない。
・冷たい料理が多い。

といった印象です。食事に重点を置く日本出身としてはオランダの食事だけでは苦しいので、オランダに住むなら最低限自炊できるスキルは欲しいと感じました。アジア系スーパーはオランダにもあるので、割高にはなりますが日本の調味料や食材は手に入ります。

>> もっと詳しくオランダの有名な食べ物を知りたい人はこちら

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⑥ 物価

オランダの物価

オランダと日本の物価を比較すると、

  • 家賃&住宅はオランダの方が高い
  • レストランや日用品、雑貨、電車賃はオランダの方が高い
  • スーパーマーケットの食材は同じくらいか、オランダの方が安い

スーパーマーケット以外は基本的に高くなると思っておけば大体間違いないでしょう。

オランダでは衣食住のうち住を一番重視するようで、家賃が高いことが多いです。そもそも日本のような小さくて安い家があまり無く、やけに広くて高い家を借りるしかないといった印象を持ちました。

以下のリンク先から色々な都市間の物価を比較できるので試してみて下さい。東京とアムステルダムを比較してみたところ、個人的な感覚とおおむね合っていると感じました。

>> Cost of living comparison

生活費のイメージをつかめるよう、このサイトからいくつかピックアップしました。スーパーの食材は東京よりもオランダは安く、その他は高いことが分かると思います。

東京アムステルダム
レストラン1000円
(7.77€)
2060円
(16.00€)
+106%
マクドナルド700円
(5.44€)
1159円
(9.00€)
+66%
スーパーのパン(500g)254円
(1.97€)
213円
(1.66€)
-16%
スーパーの卵(12個)252円
(1.96€)
308円
(2.39€)
+22%
スーパーの牛肉(1kg)2684円
(20.85€)
2426円
(18.85€)
-10%
スーパーのリンゴ(1kg)935円
(7.26€)
353円
(2.74€)
-62%
スーパーのビール(0.5L)313円
(2.43€)
153円
(1.19€)
-51%
ガソリン(1L)150円
(1.17€)
249円
(1.93€)
+66%
光熱費&水道
(85m2アパートの場合)※
22922円
(178.05€)
22825円
(177.29€)
-0.4%
アパート
(1ベッドルーム、都心)
145845円
(1132.823€)
202333円
(1571.59€)
+39%
アパート
(1ベッドルーム、都心以外)
79938円
(620.91€)
163434円
(1269.44€)
+104%
アパート
(3ベッドルーム、都心)
333649円
(2591.57€)
356153円
(2766.36€)
+7%
アパート
(3ベッドルーム、都心以外)
177795円
(1381.00€)
261517円
(2031.29€)
+47%
出典:Cost of Living Comparison(値は四捨五入しています)

光熱費に関しては、2022年頃に数倍の値上げが行われたので、上記の金額よりも高額になると思います。

オランダでの生活費は以下の記事にまとめました。実際にオランダで一人暮らししてかかった生活費を、物価を踏まえながら詳しく説明しているので、参考にしてください。

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⑦ 交通

オランダは自転車大国と言われるのもうなずけるほど、自転車がメジャーです。

自転車道もしっかりと整備されていて、基本的に歩行者や車よりも優先されます。

街中を移動するなら、車より自転車の方が早いくらいです。自転車を使いこなせば快適に生活できるので、ぜひ生活に取り入れたいところ。

ただし、自転車の盗難も多いので気を付けて下さい。盗難されにくく、盗難されても定額で済むレンタル自転車サービスSwapfietsの利用もおすすめです。

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電車については、オランダはNSという会社が管理しています。

NS公式HP

NSのアプリもあります。便利なのでダウンロードしておきましょう。

NS

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NS Reizigers B.V.無料posted withアプリーチ

日本の「乗換案内」と同様に使える上、アプリ内で切符の購入とQRコードの生成ができ、そのまま改札でピッと読み込ませて使えます。

電車賃は日本よりも高いです。

日本の電車のように混まないので、オランダの電車では毎回座ることができています。通勤時間ですらさほど混まないと聞きました。電車内にはお手洗い、Wi-Fi、ゴミ箱があり、快適に利用できます。

⑧ 観光

チューリップ

オランダ国内であれば、

  • チューリップ
  • 風車
  • アンネフランクの家
  • 美術館(レンブラント、ゴッホ、フェルメールなど)

が有名どころです。

また、ヨーロッパ各国にも旅行できます。車、電車、バスで簡単に国境を越えられますし、飛行機もEU内なら日本でいう国内線を利用するくらいの手軽さで使えます。

まとめ:オランダは住みやすい!

以上、実際にオランダに住んで感じたオランダの特徴でした。

個人的には、英語がどこでも通じる・人がおおらかで優しい・移民に寛容という点で、かなり暮らしやすい国ではないかと感じます。

ただ、冬の間は寒くて天気が悪いので、精神的に参ってしまう人が多いというデメリットも。

上記の内容を踏まえつつ、自分の性格に合うかどうか検討してみてくださいね。

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