オランダにあるクレラー・ミュラー美術館。ゴッホの有名な「夜のカフェテラス」をはじめとして、ゴッホやモネ、ピカソなどの絵が多数展示されています。
クレラー・ミュラー美術館は国立公園の中にあるので、美術館のチケットに加えて国立公園のチケットも購入しなければなりません。美術館目的で行くつもりでしたが、せっかくなので国立公園内も自転車で観光してみることに。
下調べもせず北から南まで駆け抜けましたが、
- 自然の中を自転車で走り抜けるのが気持ちいい!
- 真っ白な草原が圧巻…!
と大満足でした。
ただしアクセスが悪いので、数日間だけオランダを観光する場合はプランに組み込まれないのかなと感じます。オランダに長期間滞在する方はぜひ、クレラー・ミュラー美術館&デ・ホーヘ・フェルウェ国立公園を訪問してみてくださいね。
概要
クレラー・ミュラー美術館の概要
クレラー・ミュラー美術館は、クレラー・ミュラー夫妻のコレクションを基に作られた美術館です。ゴッホの絵画の保管数が多く、アムステルダムのゴッホ美術館と並んで2大ゴッホ美術館と呼ばれるのだとか。
屋内の展示の他に、広い庭に屋外展示もあります。
デ・ホーヘ・フェルウェ国立公園の概要
クレラー・ミュラー美術館はデ・ホーヘ・フェルウェ国立公園の真ん中に位置しています。国立公園のチケットも購入してアクセスする必要があります。
国立公園というだけあって自然が豊かです。平原、草原、砂地、森があり、鹿や羊、イノシシなども生息しているとのこと。
デ・ホーヘ・ファルウェ国立公園は5,500ヘクタールの大きさ。ヘクタールで言われてもピンときませんが、東京ドームは4.6ヘクタールだそうなので、1,000倍以上…広いですね。
国立公園内は無料のレンタル自転車で移動できます。デ・ホーヘ・ファルウェ国立公園にある3つの入口や各施設の駐輪所に置いてあり、その数なんと1,800台!
どこで乗ってもどこで降りても、自転車に困ることはなさそうでした。なじみのある手元のブレーキがなく、フットブレーキのみなので気をつけてください。フットブレーキはペダルを逆回転するとブレーキがかかるというものです。道自体はかなり走りやすいので、少し慣れれば問題なく走れると思います。
場所
オランダの東、オッテルローという街にあります。
青ピンがクレラー・ミュラー美術館、赤ピンが国立公園の入口、緑ピンが国立公園内のおすすめ施設です。
アクセス
アクセスは、Google Mapsで自分の現在地からルートを作成するのが一番確実だと思います。例えば、アムステルダムからアクセスする場合、
Arnhem中央駅 ⇒ オッテルロー バス:105番
オッテルロー ⇒ クレラー・ミュラー美術館 バス:106番
というルートが表示されました。例でアムステルダム発としましたが、基本的にはこのように電車とバスを使ってアクセスすることになります。
ただ、以下のように変更するのもアリです。国立公園の入口まで行けば、無料のレンタル自転車を利用できます。
オッテルロー ⇒ 国立公園入口 徒歩15分
クレラー・ミュラー美術館 自転車7分
営業時間
クレラー・ミュラー美術館の営業時間
10:00ー17:00(月曜のみ12:00開館)
デ・ホーヘ・フェルウェ国立公園の営業時間
8:00~9:00 ー 18:00~22:00
時期によって営業時間が大きく変わるので、正確な時間は公式HPをご確認ください。
チケット
クレラー・ミュラー美術館のチケット
大人:12€
子ども(13-18歳):6€
子ども(0-12歳):無料
ミュージアムカード保持者:無料
オーディオガイド:2.5€
オーディオガイドは日本語も対応していました。
デ・ホーヘ・フェルウェ国立公園のチケット
大人:11.30€
子ども(6-13歳):5.65€
国立公園のチケットにはミュージアムカードが使えないので注意してください。
所要時間
美術館の室内はオーディオガイドをしっかりめに聞きながら周って1時間半、屋外は1時間で、合計2時間半滞在しました。
デ・ホーヘ・フェルウェ国立公園はどうやって回るかで所要時間が大きく変わります。私の場合は、
上記の通り、3時間ほど国立公園内に滞在しました。
マップ
クレラー・ミュラー美術館の室内展示のマップはこちら。フロアは1つだけです。
クレラー・ミュラー美術館の屋外展示のマップです。南側にあるのが室内展示ですね。かなり広く、迷って山に入ってしまうことも。目的の展示物があるのであれば、マップを見ながら周ると◎
クレラーミュラー美術館の有名作品
夜のカフェテラス
ガス灯に照らされたオレンジ色のカフェテラスと、青色の夜のコントラストが美しいですね。「夜のカフェテラス」は、ゴッホが星空を描いた初めての絵です。この夜のカフェテラスを描いた後、有名な「星月夜」の絵画を描きました。
ジョゼフ・ルーランの肖像画
ジョゼフ・ルーランは郵便局員で働く局員。ゴッホはよくテオに手紙を出すために郵便局を利用したので、局員と仲良くなったのだとか。ジョゼフ・ルーランの他に、ルーラン一家をモデルとした絵画も多く残しています。
種まく人
ゴッホは農民をモチーフに絵を描くことが多かった画家です。また、「落穂ひろい」「晩鐘」で有名なジャン=フランソワ・ミレーに大きく影響を受けていました。ゴッホが数点残している「種まく人」の絵画も、ミレーの「種まく人」に共鳴して描かれたものです。
アムステルダムにあるゴッホ美術館にも違った雰囲気の「種まく人」の絵画があるので見比べてみてくださいね。
糸杉と星の見える道
ゴッホはフランスのサン=レミにある精神病棟で療養していた時期がありますが、そのサン=レミで最後に描いたのが「糸杉と星の見える道」です。ゴッホは色々な画法を試す中で、短い線を並べて配置する描き方を試しました。絵画に躍動感が生まれています。
アルルの跳ね橋
ゴッホがフランスの南部・アルルにいたころに描いた作品です。ゴッホはこの跳ね橋を繰り返し描いていて、趣の異なる5点の絵画を残しています。
ギター
クレラー・ミュラー美術館にはゴッホの名作が多いですが、ピカソの作品もあります。ピカソが先駆者となったキュビズムの技法で描かれたギターです。
- キュビズムとは…複数の視点から見たものを、一つの絵に描く表現方法
ジャン・デュビュッフェの彫刻
屋外には数点の彫刻があります。ひときわ目立つのがジャン・デュビュッフェの彫刻。真っ白のでこぼこした表面に黒線が引かれていて、中を歩くと不思議な感覚になります。
雨が降っていたりして表面が濡れていると中に入れないので、晴れている日にいくのがおすすめです。
デ・ホーヘ・フェルウェ国立公園内にある施設
地下博物館(Museonder)
地下に存在する、もしくは地下に存在していたあらゆる動物、文化、歴史を紹介している博物館です。動物の剥製や骨が展示されていました。子供向けの印象で、博物館の外には子どもが遊べる遊具もありますよ。
レストランもありました。
ヤフトハウス・セント・フーベルトゥス
クレラー・ミュラー夫妻が別荘として使用していた家です。ツアーに参加しないと中に入ることはできません。湖のほとりに立つ美しい家でした。
公園内の自然
個人的に一番楽しんでほしいのが国立公園内の自然です。7月に行ったときは、真っ白な草?があたり一面を埋め尽くしていて圧巻でした…!
真っ白な草原は広く、この中を自転車で通り抜けて行きます。とっても気持ちよかったです。
まとめ
クレラー・ミュラー美術館とデ・ホーヘ・フェルウェ国立公園の観光情報をお伝えしました。
日本からオランダに観光に来る方には、アムステルダムやロッテルダムの風車がおすすめの観光スポットです。が、長期間オランダに滞在する方やオランダに住んでいる方は、クレラー・ミュラー美術館にも訪れてみてください。
特に夏場は国立公園の自然が豊かで癒されますよ。
おすすめ記事
ゴッホが好きな方は、クレラー・ミュラー美術館とあわせてアムステルダムにある「ゴッホ美術館」もおすすめです。画家としてのゴッホの一生を追いながら絵画を鑑賞できるようになっています。
コメント