ポーランドの南にあるクラクフ。ポーランドというと、ヨーロッパの観光地として挙げられることは多くありません。
しかし、世界で初めて世界遺産に登録された12個の遺産のうちの2つがクラクフにあるのです!
- クラクフ歴史地区
- ヴィエリチカ岩塩坑
クラクフの街は第二次世界大戦で大きな被害を受けなかったため、歴史的な街並みが残っており、世界遺産として登録されたとのこと。中世の雰囲気の残る街並みは歩いているだけでもわくわくしました。
また、クラクフからは負の世界遺産である「アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所」に訪れることもできます。過去の凄惨な出来事を学ぶだけでなく、
- なぜ起こってしまったのか?
- 二度と起こらないためにどうすべきか?
ということを考えさせられました。現在に生きる人たちにぜひ実際に行って学んでほしい場所です。
本記事には、クラクフ観光に役立つ内容をまとめました。ぜひクラクフの街を訪れて、観光とともに歴史も学んでみてください。
クラクフ観光のモデルコース
クラクフ観光には何日が必要?
クラクフ観光には、まるっと2日確保しておくのがおすすめです。
クラクフ観光で特に訪れたい以下の2つの世界遺産は、クラクフからやや離れているのでバスでアクセスしなければなりません。
- アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所
- ヴィエリチカ岩塩坑
どちらも観光の所要時間が長い&アクセスに時間がかかるため、別日に観光しましょう。
また、
- ヴァヴェル大聖堂&ヴァヴェル城
- 聖マリア聖堂
- クラクフの街散策
といった見どころもあります。これら全てを訪れるなら2日間確保しておくと良いでしょう。
クラクフ観光の1泊2日モデルコース
クラクフを1泊2日で観光するモデルコースを紹介します。以下の地図に、1日目を青丸、2日目を赤丸で示しました。
- 8:00-8:30クラクフ市内→ヴィエリチカ岩塩坑まで移動(バスで30分)
クラクフ市内からヴィエリチカ岩塩坑まではバスで移動できます。Jakdojadeアプリで乗換案内&切符の購入が可能です。
>> Jakdojade - 9:00-11:30①ヴィエリチカ岩塩坑を観光(所要時間:2時間半)
- 12:00-12:30ヴィエリチカ岩塩坑からヴァヴェル城まで移動(バスで30分)
- 12:30-13:30ランチ
- 13:30-14:30②ヴァヴェル大聖堂を観光
- 14:30-15:30③ヴァヴェル城を観光
- 16:00-17:30④聖マリア聖堂を観光
- 17:30⑤織物会館でショッピング
- ディナー
- 8:00-9:00朝食
この日は朝食をしっかり食べておきましょう!アウシュヴィッツ博物館周辺にはほとんどレストランがなく、バス内でも飲食禁止なので、クラクフ市内に戻ってくる16時~17時頃まで食事ができません。
- 9:30-11:00クラクフ市内→アウシュヴィッツ博物館まで移動(バスで1時間半)
- 11:00-14:00①アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所見学(所要時間:3時間)
- 14:30-16:00アウシュヴィッツ博物館→クラクフ市内まで移動(バスで1時間半)
- 16:00-ディナー
クラクフの観光スポット
ヴィエリチカ岩塩坑
世界遺産であるヴィエリチカ岩塩坑。
700年以上にわたって岩塩の採掘が行われていた場所です。坑道の距離は約300kmに及ぶのだとか!観光向けには3.5kmが開放されています。
坑道内には、坑夫たちが祈りを捧げるためにつくった礼拝堂もあります。岩塩でできた「最後の晩餐」も!
キラキラと美しいシャンデリアも、岩塩でつくられているのだそう。
出口にはバスソルトなどのお土産もたくさん置いてありました。
岩塩坑の観光は、ツアーでのみ入れるようになっています。ツアーは2時間~2時間半ほどでした。
当日チケットは並ぶことがあるので、事前にオンラインで購入しておきましょう。
>> 公式HP|チケット購入
バスでヴィエリチカ岩塩坑まで行くのが不安な方は、クラクフ発のツアーがおすすめです。バス往復(12ヅオチ、370円)とチケット代(109ヅオチ、3300円)と比べると、ツアー(約30€、4,200円)は少しだけ高くなりますが、バスの乗り間違えがなくて安心できます。
ヴァヴェル城
ヴァヴェル城はクラクフの南にあるゴシックルネサンス様式の城です。
城内には、旧王宮やヴァヴェル大聖堂、宝物館、庭園などがあります。私は王族の私室(Royal Private Apartments)と城の大広間(State Rooms)を観光しました。
王族の私室は美術館のようでした。絵画や骨董品が展示されています。
城の大広間は内装が豪華でした。
王の私室も城の大広間も、公式サイトでは所要時間50分とのこと。私はオーディオガイドを借りずにパパっと見て回るだけだったので、それぞれ20分ほどで観られました。
その他にも国宝(Crown Treasury)や武具(The Armoury)といった宝物館もあります。
旧王宮や宝物館など入場できる施設が多すぎるので、どこに入ればいいか迷ってしまうのが難点。チケット購入時にどの施設に入るのか決めて買わなければならないため、窓口での購入は戸惑ってしまう人も多いです。入場する施設を事前に決めて、オンラインで買っておきましょう。
>> 公式HP|チケット購入
なお、月曜は解放される施設が少なくなるので注意してください。
ヴァヴェル大聖堂
ヴァヴェル大聖堂は、ヴァヴェル城の敷地内にあるカトリック教会の大聖堂です。
残念ながら内部は撮影禁止になっています。が、とても豪華で見どころが多いのでぜひ観光してみてください。中はルートにしたがって進むようになっていて、塔の上にも登れるようになっています。
ヴァヴェル大聖堂は、ヴァヴェル城のオンラインチケットは別です。2022年10月時点ではオンラインで購入できなかったので、敷地内のチケットオフィスで購入しましょう。
中央広場
クラクフの街の中心にある中央広場。聖マリア聖堂や織物会館のある一帯が中央広場と呼ばれています。
中世の街並みが残っていて素敵な雰囲気でした。噴水のあたりでは路上ミュージシャンやパフォーマーがいて盛り上がっていたので、こういった雰囲気を楽しみながらまったり休憩するのもいいですね。
馬車もたくさん走っていました。人力車のような感覚で利用できます。
周辺にはレストランやカフェも多くあります。
聖マリア聖堂
聖マリア聖堂は、13世紀に建てられたゴシック様式の教会です。
内装がとっても美しいので、ぜひ立ち寄ってみて下さい!青色が印象的な美しい教会です。
聖マリア聖堂は2つの塔があり、正面向かって左側の塔には登ることができます。せまいらせん階段を自力で登らなければなりませんが、クラクフの街を一望できます。
聖マリア聖堂内への入場料は15ヅオチ、塔に登るのは20ヅオチでした。塔に登るのは時間が区切られていて人数制限があるので、登りたい方は早めにチケットを購入しにいきましょう。
織物会館
織物会館内には、雑貨屋がずらっと並んでいます。
クリスマスツリーのオーナメントや、外国っぽいカラフルな雑貨など。
ポーランドのお土産として人気のあるポーリッシュポタリーのお店もありました。華やかなデザインがかわいらしいですよね!
食べ物系のお土産はありませんでしたが、雑貨系のお土産を買うなら織物会館がおすすめです。
アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所
負の世界遺産として登録されているアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所。過去に大量虐殺の行われた場所です。
過去の出来事を学ぶだけでなく、なぜ起こってしまったのか?現代に生きる私たちがどうすべきなのか?を考えさせられました。現代に生きる人として、ぜひ自分の目で見て、感じて、考える機会にしてほしいと感じます。
アウシュヴィッツ強制収容所は、日本人である中谷さんのガイドツアーが人気です。実際に利用してみて、人気なのが納得のツアーでした。詳しい解説に加えて、今を生きる我々がどうすべきなのかを個々人に考えさせる伝え方でした。中谷さんは博物館公認のガイドさんで、唯一の日本語ガイドができる方でもあります。
申し込みは、中谷さんに直接メールして予約を取る形です。人気なので早めに連絡するようにしてくださいね。以下のサイトにメールアドレスが記載されています。
予約が確定したら案内がありますが、ツアーの内容と注意点は以下のようになっていました。
ちなみに、バスの到着時間に合わせて集合時間が設定されていました。
個人的には、訪問前に映画「シンドラーのリスト」を鑑賞しておくのがおすすめです。もちろん映画用に脚色されている部分はあると思いますが、強制収容所への列車や医師による選別、ガス室前の散髪などのシーンがあります。
視聴後に実際に訪れると、映画で見たのと同じものが展示されており、「映画の世界ではないのだ」と胸が締めつけられる思いでした。
アマゾンプライム会員なら無料で観られます。映画自体さすがスティーブン・スピルバーグといった出来なのでぜひご覧ください。
まとめ
以上、クラクフ観光のモデルコースと観光スポットを紹介しました。
個人的には非常に学びが多く、訪れて良かったと感じた街です。観光地としても、美しい聖マリア聖堂やユニークな岩塩坑を見られて大満足でした!
ちなみに、夜行バスに耐えられる体力があれば、チェコのプラハやオーストリアのウィーン観光に繋げても◎ 私は8時間の夜行バスに乗ってウィーンに移動しました。
夜行バスはFlixbusを利用しました。夜行バスなのでやはり体力的にキツイですが、お手洗いやコンセントがついているバスです。Flixbusの概要や利用方法は以下の記事をご覧ください。
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