海外に住むにあたって色々なものが必要になります。ただ、海外生活が初めての場合は「日本から持っていくべき必需品って?」「海外では売っていないものは?」と感じますよね。
私自身ヨーロッパに駐在するにあたって、かなり悩みながら買い出ししました。実際に海外生活を始めてみると
- 日本製品に慣れているから安心
- 日本製品の方が安くて便利なものが多い
と感じました。日本は物価自体が安い上、今は円安が進んでいるので、ほとんどの物は日本で買って送った方がお得になります。
本記事には、私の経験を踏まえて海外生活にむけて買っておくべきものを必需品からお役立ちアイテムまで網羅的にまとめました。参考にしつつ準備を進めていってください。
海外生活の必需品
- スマートフォン
- パソコン
- パスポート
- VISAや航空チケットなど重要な書類
- 持病の薬
- 変換プラグ
- 変圧器
- 海外送金が安い銀行口座
- 海外利用手数料の安いクレジットカード
- 日本のテレビを見るためのVPN
スマートフォン
どこで暮らすにしても、スマートフォンは必要ですよね。スマホは以下の準備をしておきましょう。
- 現地で携帯を契約するためにSIMフリーにしておく
- クレジットカードをスマホのタッチレス決済に登録しておく
アメリカやヨーロッパではタッチレス決済が普及しています。クレジットカードをスマホのタッチレス決済に登録しておくと便利になって◎
VISAや入国に必要な書類
ビザ・航空チケット・パスポート・海外保険証などの重要な書類は忘れずに。
- 有効期限のチェック
- 原本のコピー
- PDF化してスマホに保存
などの準備をしておきましょう。
持病の薬&常備薬
海外に医薬品を持ち込むには制限があります。必ず厚生労働省のページを確認しておきましょう。国別の制限がまとめられています。
持病の薬を持ち込む場合は、以下の対応が求められることが多いようです。
- 持病の薬は手荷物として持ち込むこと
- 医師の診断書などの書類を携帯すること(医薬品の中身を説明できるようにするため)
持病がある人はかかりつけ医に相談して、病状と薬の内容を書いた英語の紹介状を作成してもらいましょう。海外の病院で薬を処方してもらうときにも活躍します。私が英文の紹介状を依頼したときは、作成に2週間ほどかかり、費用は5500円でした。
なお、常備薬については引っ越し荷物として郵送OKとのことでした。引っ越し業者にも直接確認するようにしてください。海外生活にあると安心な常備薬を知りたい人は、以下の記事が参考になります。
変換プラグ
日本のプラグはタイプAですが、国によってコンセントの形状は様々です。行き先の国のコンセント形状を確認して購入しましょう。
電圧 | プラグ | |
---|---|---|
日本 | 100V | Aタイプ |
アメリカ | 120V | Aタイプ |
カナダ | 120V | Aタイプ |
台湾 | 110V | Aタイプ |
中国 | 220V | C, Oタイプほか7種類 |
韓国 | (110V), 220V | C, SEタイプ |
タイ | 220V | A, BF, Cタイプ |
シンガポール | 230V | (B3), BFタイプ |
オーストラリア | 240V | Oタイプ |
イギリス | 220-240V | BFタイプ |
ドイツ | 230V | C, SEタイプ |
フランス | 220V | C, SEタイプ |
アメリカ・カナダは日本と同じAタイプなので、変換プラグは不要です。ヨーロッパはほとんどの国がCタイプです。ただしイギリスはBFタイプなので気をつけてください。
日本から持っていく電化製品の数から必要な変換プラグの個数をかぞえて、購入しておきましょう。
また、海外駐在中に他の国へ旅行や出張に行く予定がある人は、どのコンセント形状にも対応できるマルチタイプの変換プラグが便利です。USBポートもついているタイプだと◎
変圧器
日本の電圧は100Vですが、電圧の違う国に赴任するなら変圧器が必要になります。実際のところ日本と同じ100Vの地域はほとんどないので、変圧器が必要になるケースが多いです。
電圧 | |
---|---|
日本 | 100V |
アメリカ | 110V |
カナダ | 110V |
台湾 | 110V |
中国 | 220V |
韓国 | 110V, 220V |
タイ | 220V |
シンガポール | 220-240V |
オーストラリア | 220-240V |
イギリス | 220-230V |
ドイツ | 230V |
フランス | 220V |
私が駐在していたヨーロッパは230Vだったので、以下のカシムラの変圧器を使っていました。

日本から持っていった炊飯器やホットプレート、電気毛布などに使えて重宝しました。
変圧器の選び方や実際にカシムラの変圧器を使った感想は以下の記事にまとめたので、参考にしてください。
海外送金が安い銀行口座
海外に住むにあたって、現地の銀行口座を開設すると思います。日本の銀行から現地の銀行へ海外送金することになりますが、海外送金手数料が意外と高いので注意してください。
できるだけ海外送金手数料を抑えたいなら、WISEの利用がおすすめです。WISEはお金が国をまたがないシステムになっていて、海外送金手数料が安いのです。
たとえば日本の銀行からヨーロッパの銀行に送金するとき、銀行の海外送金は円をユーロに交換するのに対して、WISEはそれぞれの国のWISE口座からお金を出し入れします。

為替レートがかからず、WISEの利用手数料だけがかかるから、送金手数料を抑えられるシステムなのです。WISEは多くの海外在住者が利用しているので、チェックしてみてくださいね。
>> WISEを詳しく知りたい人はこちら
>> WISE公式サイトはこちら
海外利用手数料の安いクレジットカード
海外でクレジットカードを使うと、海外利用手数料がかかります。海外利用時の手数料は、「国際ブランド(VisaやMastercardなど)が定める基準レート」と「カード会社が設定した海外事務手数料」から計算できます。

無駄な手数料を支払わないようにするには、できるだけ海外事務手数料が低く設定されているクレジットカードを選びましょう。クレジットカードの海外事務手数料を比較した表は以下の通り。
Visa | MasterCard | JCB | American Express | 銀聯 | |
---|---|---|---|---|---|
楽天カード | 1.63% | 1.63% | 1.60% | 2.00% | – |
エポスカード ![]() | 1.63% | – | – | – | – |
三井住友カード | 2.20% | 2.20% | – | – | 2.50% |
三菱UFJカード | 2.20% | 2.20% | 2.04% | – | – |
dカード | 2.16% | 2.16% | – | – | – |
セゾンカード | 2.20% | 2.20% | 2.15% | 2.00% | – |
オリコカード | 2.20% | 2.20% | 1.60% | – | – |
PayPayカード (旧Yahoo!Japanカード) | 2.20% | 2.20% | 1.60% | – | – |
JCBは手数料の安いクレカが多いですが、海外ではJCBはマイナーなので対応外で困ることも。VisaやMastercardで手数料の安い楽天カードかエポスカードがおすすめです。
また、WISEのデビットカードも手数料が安く設定されています。WISEの海外送金を利用する人は、デビットカードもセットでつくっておきましょう。
>> クレカの海外利用手数料を詳しく知りたい人はこちら
>> WISEのデビットカードを知りたい人はこちら
日本のテレビを見るためのVPN
海外では、日本で見ていたようにTVerやアマゾンプライムが見られません。日本の動画配信サービスは日本向けなので、日本のIPアドレス経由でネットに接続しないといけないのです。
海外でTVerやアマゾンプライムを見たい人は、VPNを使いましょう。VPNを使うとIPアドレスを変えられるので、日本向けの動画配信サービスなどが利用できるようになります。
私は海外駐在中はNordVPNを使っていました。VPNを接続すると以下のメリットがあります。
- TVerで日本のテレビが見られる
- AmazonプライムやNetflixが見られる
- YahooニュースやYahoo知恵袋が見られる(ヨーロッパでは日本のYahooが閲覧できない)
どのVPNを選べばいいか分からない人は、以下の記事を参考にしてください。
海外生活に持ってきてよかった便利グッズ
- 浄水器、浄水フィルター
- 軟水に変えるシャワーヘッド
- 炊飯器
- ホットプレート
- ドライヤー
- ヘアアイロン、コテ
- 洗濯グッズ
- サランラップ・サランラップケース
- 寿司グッズ
- 便座シート
- 歯ブラシ・デンタルフロス
- ヘアカット用のハサミ・バリカン
浄水器、浄水フィルター
海外は硬水の地域が多いです。硬度の高い地域に住む方には浄水器がおすすめ。スーパーで軟水を購入するのはかなり手間になります。
私は最大手であるブリタの浄水ポットとフィルターを購入しました。硬度の高くないオランダの水でも、この浄水器を通すと水がやわらかくなっておいしいです。

浄水器のフィルターは2~3か月で交換するので、必要量を計算して持っていきましょう。

軟水に変えるシャワーヘッド
硬水だと、お風呂やシャワーで以下のような影響があります。
- シャンプーが泡立ちにくくなる
- 髪がゴワゴワ・パサパサになる、またはベタベタになる
- 肌が乾燥する
人によってはどうしようもなく肌が荒れてしまうことも。私は日本ではボディクリームを使っていませんでしたが、ヨーロッパに駐在してからは硬水による乾燥でボディクリームが手放せなくなりました。
イオナックなどのシャワーヘッドを利用すると、硬水を軟水に変えられるのでおすすめです。
シャワーヘッドに内蔵されているフィルターは3~4か月で交換する必要があるので、必要量を計算して持っていくようにしてくださいね。
炊飯器
やはり日本人なので、海外でもお米を食べたいですよね。
現地の炊飯器を購入するのもアリですが、日本製の炊飯器の方がふっくらおいしく炊けるので、お米にこだわりがあるなら日本製の炊飯器がおすすめです。
日本製の炊飯器を使うなら、
- 日本で使っている炊飯器に変圧器をつないで使う
- 海外電圧対応の炊飯器を購入する
のどちらかになります。渡航先の国の電圧や使用頻度などをよく考えて選んでくださいね。

ホットプレート
ホットプレートがあると現地の人や日本人同士のパーティのときに便利です。特に、たこ焼きプレートは日本から持っていくのがおすすめ!海外でたこ焼きプレートを手に入れるのは難しいです。
私は以下のBRUNOのホットプレート(1200W)を持っていき、カシムラの1500Wの変圧器をつないで使っていました。

BRUNOのホットプレートには3種類のプレートがあり、以下の料理に使えます。
- たこ焼き、小籠包
- 平面プレート…お好み焼き、もんじゃ
- セラミックコート鍋…おでん、すき焼き、チーズダッカルビ など
海外では日本食が恋しくなるので、こういった料理が作れると重宝します。
ドライヤー
ドライヤーは変圧器を使って使用するのではなく、海外電圧対応品の購入をおすすめします。
- 海外電圧対応のドライヤーは1000円~と安く買える
- ドライヤーはワット数が高い加熱機器なので変圧器の容量に注意が必要
- 出張・旅行先に持っていける
というのが理由です。

ヘアアイロン・コテ
ヘアアイロンやコテもドライヤーと同様に、海外電圧対応品を購入しましょう。日本で購入したヘアアイロンであれば、日本人の髪用に作ってあるので安心です。

洗濯グッズ
日本は外干しが多いですが、ヨーロッパでは室内干しが主流です。ピンチハンガー、物干しスタンドなどを持っていきましょう。


寒い国に行くなら、セーターを着る機会が増えます。セーターを干す平干しネットがあると便利です。
サランラップ・サンラップケース
海外のサランラップは切れにくく、貼りつきにくいです。日本製のサランラップを多めに購入して持っていきましょう。
日本のラップケースに海外のサランラップを入れて使うと切れやすくなるので、重宝する方も多いです。
寿司グッズ
現地の人を呼んでパーティするときに喜ばれるのがお寿司!ホームパーティーが好きな人は巻きす・寿司桶を持っていきましょう。海外ではまず手に入りません。

便座シート
便座シートは海外でなかなか見つからないので、日本で購入していきましょう。
私が海外で住んでいる家は冬でもそんなに便座が冷たくなりませんが、家によっては座りたくないほど冷たくなることも。オランダ在住の友人は、「日本から持ってきてよかったランキング1位は便座カバー!」と言っていました。
歯ブラシ・デンタルフロス
海外の歯ブラシやデンタルフロスは大きくて、日本人の口のサイズに合わないことが多いです。必要本数を計算して買いだめすることをおすすめします。
出汁
海外でも日系やアジア系のスーパーマーケットに日本の調味料が置かれています。ですが、日本にいるときより高額で、やや味が違うと感じることもあります。
調味料にこだわりのある人は、賞味期限が切れない範囲で日本から持っていくと◎
個人的にはおいしい出汁パックを持っていって良かったと感じました。茅乃舎のようなこだわった出汁パックはなかなか海外で手に入らないので、日本から持っていくと重宝します。
ヘアカット用のハサミ・バリカン
ヘアカットのハサミやすきバサミ、バリカンを持っていくと便利です。
私はヨーロッパに住んでいるのですが、ヨーロッパ人は髪をすくという文化がないので、わざわざアジア人向け美容院を探す必要があります。これが意外と難しく、片道2時間の都会まで行かないとなかったり、日曜定休だったり、高額だったり…。
ある程度自分で整えられるよう、ヘアカット用品を持っておくと◎
海外に持っていく持ち物の決め方
海外赴任先に持っていく持ち物を決める際に、以下の情報を集めておきましょう。
- 渡航先の環境を知る
- 渡航先の国に持ち込み可能か調べる
- 渡航先で住む家は家具つきorなし?
渡航先の環境を知る
渡航先の環境としては、
- 気温
- 天候
- 生活スタイル
- 物価
- 電圧
を調べておくと持ち物を予想しやすくなります。
気温…寒い国ならカイロやダウンコート、暑い国なら手持ち扇風機があると快適。
天候…雨が多い国なら部屋干しの用品が必須に。レインコートやウォータープルーフの上着も要チェック。
物価…物価が安ければ現地で購入しても◎
電圧…渡航先の電圧によっては、変圧器や海外電圧対応の電化製品が必要。
渡航先の国に持ち込み可能か調べる
渡航先の国に持ち込みできるもの・できないものを把握しておきましょう。例えば、多くの国では肉エキスを含む食品の持ち込みがNGとなっています。間違えて送ってしまうと没収されてしまいます。
海外引っ越しの荷物については「海外引っ越し荷物の仕分けを解説!手荷物・航空便・船便に分けるポイント」の記事にまとめてあるので、こちらも合わせて参考にして下さい。
渡航先で住む家は家具つきor家具なし?
渡航先で住む家は家具つきか家具なしか、荷物整理の段階で決めておけるとスムーズです。
家具つきの家に住む ⇒ 日本で家具を処分する。
家具なしの家に住む ⇒ 日本の家具を送るか、現地で購入するか決める。
家具付きといってもどのレベルまで家具・家電があるのかは物件によって違います。住む家がまだ決まっていない場合は、現地の物件サイトを見てイメージしておけると良いでしょう。
海外生活の持ち物チェックリスト
海外に持っていく持ち物をチェックリスト形式でまとめました。
必需品
スマートフォン
VISAや入国に必要な書類
持病の薬&常備薬
変換プラグ
変圧器
海外送金が安い銀行口座
海外利用手数料の安いクレジットカード
日本のテレビを見るためのVPN
海外生活に持ってきてよかった便利グッズ
浄水器、浄水フィルター
軟水に変えるシャワーヘッド
炊飯器
ホットプレート
ドライヤー
ヘアアイロン、コテ
洗濯グッズ
サランラップ、サランラップケース
寿司グッズ
便座シート
歯ブラシ、デンタルフロス
出汁
ヘアカット用のハサミ・バリカン
海外生活が始まってから「日本でこれを買っておけば良かったなぁ…」とならないよう、私の経験が参考になれば幸いです。
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