真っ青なスーパーブルーが美しいアイスケーブ。一生に一度は見ておきたい絶景です。
実際に行ってみて、
- 光で照らされた透き通る青
- 削り取られた氷河の幻想的な美しさ
を目の当たりにし、まるで異世界にいるかのような光景で感動しました…!
ただし、
- レイキャビクから離れていてアクセスが大変
- 天気が悪くなることが多く、スーパーブルーの青さを見られる確率は低い
- 洞窟内に入るにはツアーへの参加が必須
と、難易度の高い観光スポットでもあります。本記事には、アイスケーブへのアクセス方法やツアー会社の比較、実際に観光した体験談をまとめました。これから観光に行く人は参考にしてください。
▼ アイスランド旅行前に知りたいこと ▼
アイスランドのアイスケーブ(氷の洞窟)とは?
アイスケーブは、アイスランド東部のヴァトナヨークトル氷河にあります。氷河の下を流れる水が、氷河を徐々に溶かすことで作られる天然の洞窟です。
空気が少なく密度の高い氷なので、太陽の光が入るととても美しい真っ青に!この青色がスーパーブルーと言われていて、多くの観光客が訪れる人気の観光スポットになっています。
アイスランドには以下のようにいくつか氷の洞窟があります。
- ヴァトナヨークトル氷河(スーパーブルーのアイスケーブ、11月~3月のみ入場可能)
- ラングヨークトル氷河(人工的に掘ったアイストンネル)
- ロフトヘトリル(アイスランド北部の溶岩洞窟、5月~10月のみ入場可能)
- ヴィズゲルミル溶岩洞窟(寒い時期だけ氷ができる洞窟)
スーパーブルーといわれるのは、ヴァトナヨークトルにある氷の洞窟。ツアーを調べるときに混乱しやすいので注意してくださいね。本記事ではヴァトナヨークトルの氷の洞窟を解説していきます。
アイスケーブへのアクセス方法
アイスケーブのあるヴァトナヨークトル氷河はこちら。
アイスケーブはアイスランドの東部にあり、レイキャビクからは車で片道5時間ほど。アイスランドはバスや電車がほとんど整備されていないため、アクセスするなら
- レイキャビクからレンタカーで自力で行く
- レイキャビク発ツアーに参加する
の2択になります。
アイスケーブのツアー会社&費用
アイスケーブは個人で入ることができず、ツアーへの参加が必須となっています。天然にできるアイスケーブは崩落などの危険性があるため、プロの同行が必要だからです。
アイスケーブを見学できるツアー会社を比較すると以下の通り。
Guide to Iceland | Get Your Guide | ベルトラ | |
---|---|---|---|
現地発 氷の洞窟ツアー | ・ヨークルスアゥルロゥン発ツアー | ・ヨークルスアゥルロゥン発ツアー | なし |
レイキャビク発 氷の洞窟ツアー | ・3日間バスツアー ・2日間バスツアー | なし | ・3日間バスツアー ・2日間バスツアー |
キャンセルポリシー | 24時間前までキャンセル料無料 | 24時間前までキャンセル料無料 | 参加日の2営業日前の現地時間7:30まで10% 参加日の2営業日前の現地時間7:30以降100% |
日本語対応 | サイト:日本語 お問い合わせ:英語 ツアー:英語 | サイト:日本語 お問い合わせ:英語 ツアー:英語 | サイト:日本語 お問い合わせ:日本語 ツアー:英語 |
人気のツアーだけピックアップしました。他のツアーもあるので、それぞれ公式サイトをチェックしてみてくださいね。
Guide to Icelandはアイスランドのツアーに特化した会社です。サイトは日本語で旅程も見やすいです。私はここの2日間バスツアーに参加しました。
Get Your Guideは世界中のツアーを管理している大手ツアー会社。レイキャビク発のツアーはありませんでした。レンタカーで現地までアクセスする人は要チェックです。
ベルトラは日本のツアー会社です。お問い合わせが日本語でできるのが嬉しいポイント!ただし、ツアー中は英語なので注意してください。
レンタカーでアクセス&現地ツアーに参加する場合
レンタカーで自力で行くなら、現地発のツアーに参加することになります。レンタカーのメリット&デメリットは以下の通り。
メリット
- ツアーの費用を安く抑えられる。
- ツアーの時間帯を選べる。
- 絶対にアイスケーブを見たい!という人は天気がいい日に合わせてツアーを予約できる(空きがあれば)
デメリット
- 雪道を長時間運転する必要がある。
- アイスランド南部~東部はストームが発生しやすく、雪に慣れていないと危ない。
- 周辺の観光スポットに寄るなら自力で調べなければならない。
ツアーの費用が抑えられるのが一番のメリットですね。
ただ、冬のアイスランドの運転はかなり難易度が高いので注意が必要です!2018年には、アイスランドで交通事故で亡くなった18人のうち半数以上が旅行者だったとのこと。
私はGuide to Icelandの2日間バスツアーに参加しましたが、帰り道にストームにあってツアー車のエンジンが故障して立ち往生。けっきょくレスキュー隊に来てもらって助けられることに…。ガイドさんはストーム予報をちゃんとチェックしてくれていたようですが、巻き込まれてしまいました。
こういった状況のときに、
- 異国でもレスキューを呼べる人
- 雪で立ち往生しても適切に対処できる人(マフラーのチェックなど。雪に埋もれると一酸化炭素中毒の危険があります!)
- ストームなどの天気予報を事前にチェック
ができる人でないと難しいと感じました。
現地の天気に慣れているであろうガイドさんでも回避できなかったのが怖いですよね。ストームに遭遇する確率は高くないと思いますが、必ず天気予報をチェックするようにしてください。
すべてツアーで行く場合
レンタカーを借りない人は、レイキャビク発のツアーに参加するしかありません。
メリット
- 往復の道中にいろんな観光スポットに寄ってくれて満足度が高い。
- 各観光スポットについて解説してくれる(英語)
- バス内にWi-Fi&コンセントが整備されていることが多い。
- 危ない雪道&ストームの中を運転しなくていい。
デメリット
- ツアーの値段が高い。
- ツアー日時は固定なので、天気に合わせてアイスケーブ観光を移動させることができない。
値段は高いですが、アイスケーブ以外にもいろんな観光スポットに立ち寄ってくれて満足度が高かったです!Wi-Fiもサクサクで退屈しませんでした。ガイドがない間は音楽もかかっています。
以下の項目で私が参加したツアーの体験談を紹介するので、参考にしてください。
氷の洞窟ツアーの体験談
私が参加したのは、Guide to Icelandの2日間バスツアー。
以下の流れでツアーが進んでいきました。時期によって日照時間&天気が異なるので、順番や行き先は変わる可能性があります。
ツアーのタイムスケジュール
- 8:00-9:00レイキャビクでピックアップ
- 10:50-11:50セリャラントスフォスの滝(1時間)
- 12:15-12:45スコゥガフォスの滝(30分)
- 13:25-14:15ブラックサンドビーチ(50分)
- その他観光地に立ち寄り
- 17:50-18:20ヨークルスアゥルロゥン氷河湖(30分)
- 19:30ホテルに宿泊
- 7:15ホテルで朝食
- 8:00ホテル出発
- 8:45-11:20ブルーケーブツアー(2時間半)
- その他観光地に立ち寄り
- 20:00レイキャビク到着
※2日目はヨークルスアゥルロゥン氷河湖、ダイヤモンドビーチなどに立ち寄る予定でしたが、激しいストームになってしまいレイキャビクに直帰しました。
- 1日目…南部の観光地に立ち寄りながら、東部のアイスケーブ周辺に宿泊。
- 2日目…朝一でアイスケーブへ。その後、周辺観光地に立ち寄りながらレイキャビクに帰る。
といった流れになっています。
各観光スポットや運転途中でトイレ休憩・食事休憩がありました。
私が参加したときは、2日目に運悪く強いストームに当たってしまいました…。観光できる状態ではなかったのでレイキャビクに直帰しましたが、通常ならダイヤモンドビーチ・ヨークルスアゥルロゥン氷河湖などに立ち寄っていたようです。
ツアーのバス
2日間乗るミニバスはこんなかんじでした。
20人乗りで、Wi-Fi・USBコンセント付きです。Wi-Fiがサクサクで、ネットやTwitterをストレスなく使えました。口コミによるとWi-Fiパスワードを口頭で読み上げるだけの場合があるそうなので、聞き取れなければ直接聞いてみてくださいね。
ガイド兼運転手の人が、2日間案内をしてくれます。観光スポット到着前に運転しながら英語で解説してくれて、観光スポットでは基本自由行動の流れでした。
観光スポットに着いたら、口頭で集合場所&集合時間を伝えられます。英語が苦手だと聞き取りが難しいかもしれません。少しでも不安に感じたら、直接確認するようにしてくださいね!スマホに打ち込んで筆談でもOKです。ニコニコしながら「英語苦手でちょっと分からなかったんだけど…」って雰囲気でいけば嫌な顔はされません。集合場所&集合時間を間違えてみんなを待たせるよりずっといいです。
ツアー参加の服装&持ち物
サイト上には、以下の持ち物が必要と書かれています。
- 雨風に耐えられる暖かい服
- 雪でも大丈夫なハイキングシューズ
- カメラ(必要な場合、三脚も)
予約時には1400円でハイキングブーツをレンタルできるようになっています。が、これはアイスケーブ観光中だけです。アイスケーブ以外にも雪が積もっていて滑りやすい道が多かったので、滑らないスノーブーツやハイキングシューズを自分で用意した方がいいと感じました。
雪が積もっている場所の観光をするときは、アイゼンを全員に配布してくれました。
ハイキングブーツの上に装着できるようになっています。
セリャラントスフォスの滝
最初はセリャラントスフォスの滝に到着!
まずはセリャラントスフォスの滝の左側にあるGljufrabuiへ行くことに。この滝、水面ギリギリの石を伝っていくと近くまで寄れるのです(ガイドさんが足元の石をチェックしてOKを出してくれました)。個人で行くならくれぐれも注意してくださいね。
ほとんど水に埋もれている石を伝っていくと、ド迫力の滝が!
水しぶきが激しすぎてビショビショになりました。でも滝を体感できて大満足です。スノーブーツではなく普通のブーツを履いてきていた人は、足元がツルツルするのでここまで来るのを諦めていました。ちゃんとした靴を履いてくるのをおすすめします。
Gljufrabuiの後はセリャラントスフォスの滝へ徒歩で移動しました。
夏は滝の裏側に歩いていくことができますが、冬の間は水しぶきが凍って道がツルツルになってしまうので入場禁止です。表側から観光しましょう。
スコゥガフォスの滝
高さ60mの大きな滝、スコゥガフォス。
滝のすぐそばまで近づくことができます。
滝の右隣には階段があり、滝を上からみることもできました。
30分しかなかったので、急いで階段を登りました。ゼーハー言いながら登って片道10分。上ではほとんど時間が取れなかったので、30分しかないなら下からだけで十分だったかなと感じました。
階段を上がるのはややハードですが、時間があればぜひ登ってみてくださいね。
ブラックサンドビーチ
真っ黒な砂でできたブラックサンドビーチ。
黒い砂浜の他に、とっても不思議な形の岩がたくさんあります。
マグマが固まるときに収縮して柱状の岩になるのだとか。これが自然に形成されるなんて驚きですね…!
意外と波が激しいので注意してくださいね。波の具合で危険度を表示する看板がビーチの入口に立っています。
一度大きな波が来て、全員が陸に向かって走る場面も。ガイドさんから注意がありますが、くれぐれも気をつけてくださいね。
ヨークルスアゥルロゥン氷河湖
アイスケーブ観光とよくセットで観光されるのがヨークルスアゥルロゥン氷河湖。
氷河が湖の中に崩れ落ち、大きな氷山や流氷として漂っています。
本当に大きくて分厚い氷河!圧巻でした。
宿泊したホテル
宿泊したホテルは「ホテル スミルラビョルグ」。日によって同グレードで違うホテルになることがあるそうです。
一人参加だとシングルルームになると書かれていましたが、なぜかダブルルームでした。
きれいで広くてキャリーバッグも広々開けられていいかんじのホテルでした!窓が大きく、オーロラが出ているかどうか部屋からチェックできるのも◎ 私の部屋の窓からは、こんな風景が見えました。
私が旅行したときは終始くもりだったのでオーロラハンティングには行きませんでしたが、周辺に建物がないのでオーロラ鑑賞にもってこいのホテルだと思います。
あと朝食のビュッフェがおいしくて最高でした…!
アイスケーブ
2日目は念願のアイスケーブツアーへ!
今まで乗っていたツアー車からジープに乗り換えてアイスケーブ周辺へ。
道なき道を進むので、大きな氷に乗り上げたりバックしたりまるでアトラクションのよう。運転手さんは「月面探索みたいだね~!」って言っていました。
アイスケーブ周辺に着いたら氷河ハイキング開始です!アイゼンが配られるので靴にセッティング。
氷河ハイキングして、アイスケーブの入口まで行きます。私が行ったときは氷河の上に雪が積もってしまって、普通の雪道と変わりませんでした…。
2つのアイスケーブに入りました。
一つ目は縦に長いアイスケーブ。削り取られた氷河が高くそびえていて幻想的でした…!ゴツゴツの氷河のすきまを縫うように歩いていきます。
2つ目は横に広がったアイスケーブ。光がよく入ってきれいな青に見えました。
残念ながら私が行った日はザーザー降りだったのでスーパーブルーとはいきませんでしたが、たしかにもっと日が射せば青が透き通ってきれいに見えそうでした。
アイスケーブ鑑賞後は、途中の観光スポットに立ち寄りながらレイキャビクに帰ります。途中にはアイスランドの教会も。
土に埋まっているかのような教会でかわいいですね。映画に出てきそうです。
まとめ
以上、アイスランドのアイスケーブの行き方やツアー、体験談を紹介しました。
- アイスランドのアイスケーブ:いろんな場所に氷の洞窟と呼ばれる場所がある。スーパーブルーといわれるアイスケーブはヴァトナヨークトル氷河の洞窟。
- アイスケーブへの行き方:レンタカー or ツアーの二択。レンタカーで行く場合、天候や雪で運転が難しいので要注意!レイキャビクからの日帰りはできず、2日~の旅程が一般的。
私は天気に恵まれませんでしたが、それでも光が入ると青く美しく、大きく幻想的な氷河に魅了されました。一生に一度は見ておきたい絶景です。温暖化で溶けて見られなくなってしまう前に、ぜひ行ってみてくださいね!
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